元社畜のオタ活日記

元オタクの社畜が重度のオタクに舞い戻りました。現在はフリーランス。

愛しか視えない、舞台版うみねこのなく頃にEP3

2024年2月22日〜25日に東京・こくみん共済 coop ホール(スペース・ゼロ)にて上演された、「うみねこのなく頃に Stage of the Golden Witch Episode 3」を現地にて観劇して来ました。
(写真はカーテンコール撮影会にて撮影した写真です。可愛い。)

 

EP2観劇の日記

xoxonuma.hatenablog.com

 

Episode 2があまりにも良かったのと、Episode3はうみねこの全シナリオの中でも特に思い入れが強く大好きな章だったので、

・初日ソワレ 最前上手
・2日目マチネ 3列目中央
・3日目マチネ 3列目下手
・4日目ソワレ(千秋楽) 3列目上手

の4公演、全通ではないけれど全日通わせて頂きました。

 

 

⚠️以下、全面的にネタバレ含みます。アーカイブ視聴やDVD視聴をご予定されている方はすみません。また、EP3以降のうみねこ本編(〜EP8)のネタバレも含む可能性があるためうみねこ知識が舞台のみの方はあまりオススメできません。

 

 

Episode3への思い入れ

EP3についての思い出語りからになってしまいますが、EP3は「うみねこのなく頃に」の世界観や構造を俯瞰的に描いていて、前作ひぐらしのように「あ、これってひぐらしみたいなループ物とは違うんだ」とプレイヤーに強く気付かせた章でもあります。

EP2までは魔女側から一方的な猛攻を食らい、戦人同様に翻弄され視えていなかった物語の核の部分が見え始めてきたのがとても印象的でした。

 

そして、EP3には私の大好きなシエスタ410が初登場します。

 

当時はまだ「推し」という概念がなかったけれど(「俺の嫁」とかがメジャーだった頃)、当時の410への愛は今で言えば間違いなく推しでした。

煉獄の七姉妹を圧倒的に凌駕するパワーを持っていて、抵抗する間もなく留弗夫や霧江、蔵臼や夏妃を瞬殺し、どこまでも縦横無尽に追い掛けてくる恐ろしい敵でありながら、ウサ耳+軍服という甘辛ミックス(???)なビジュアルと、「にひ」という笑い方、「にぇ」という語尾。不敵な笑顔と、相方である45をおちょくっている少し意地悪な性格、ビビッドなシアンカラーのマッシュボブ。

 

後のエピソードでは敵サイドにいても戦人に一目置いているような描写があったり、それでいて金蔵に怒鳴られるとワルギリアに泣きついたりと、天真爛漫でどこか食えないシエスタ410のことが、当時とにかく大好きでした。

 

推しの初登場エピソードということもあり、絶対に生で観たい!!!という気持ちばかりが強く、EP2での実績から「推しが実写化・舞台化してしまうこと」への不安の類は一切なくとにかく日々楽しみに過ごしておりました。

強いて言うなら、メインキャラクターのように事前のビジュアル公開やグッズなどがなく、「もしかしてシエスタ出ない…?」という不安がたまに過ったくらいです。杞憂でしたが。

 

そんなこんなで、シエスタ410に会える事をとにかく楽しみに初日を迎えました。

 

2月22日、初回公演

初日の初回公演は、強運にも上手側最前列という神席を引き当てました。2〜4日目の公演も全て3列目だったので全て神席ではあるのですが、舞台やライブで最前席を取るという経験があまりにも乏しいので着席した瞬間から動悸と息切れが凄い。

手を伸ばしたら届きそうなくらいに近い最前列で観た舞台にあまりにも、あまりにも圧倒され、終演後「良かった」「最高」「お"っ………」しか語彙力がなくなった中、呆然と劇場を出てしまい、初日だけ席抽選の告知をすっかり失念してしまいました。

 

EP2よりも、何もかもがパワーアップしとる…!

 

シーンの切り替わり

EP3から特に登場人物のバックボーンを深堀りするシーンが増えており、事件が起こった数日間だけではなく、九羽鳥庵ベアト、絵羽、楼座による過去回想シーンが多いのですが、冒頭から真里亞役の菖蒲ちあきちゃんが九羽鳥庵ベアトに紛して壺を割ってしまったシーンから始まります。

過去の回想シーンなどについては、まあ、声だけとか映像だけとかになるかな〜と漠然と思っていたのですが、戦人のシーユーアゲイン以外のほぼ全ての回想シーンを、あらゆる演出で再現してくれました。舞台の端と端からアテレコして再現したりね。

 

で、そのようにシーンの切り替わりが多く、映像作品のようにパッと次の場面を貼り付けるなんて出来ない生の舞台で、大きなパネルを用いて人物の登場を切り替えたり、プロジェクションマッピングで違う背景を投影したり、板そのものを柵や茂み、岩などに見立てて演者さんの芝居で切り替えたり、と、舞台ならではの仕掛けをふんだんに駆使して、多くのシーンの切り替わりを違和感なく描いて下さっていました。

EP2から、「事件の時間軸」と「メタ世界」の切り替わりが導入されて、照明の切り替わりとターンの動きなどで見事に表現されていましたが、「過去の時間軸」「事件の時間軸」「メタ世界」が増えて更に大変な演出だったと思います。

1日目は上手側のかなり端だったのでパネルの裏側も正直見えたと言えば見えましたが、2日目は中央から見てかなりスムーズというか違和感がなく、配信アーカイブで見てもとても綺麗に場面が切り替わっていました。凄い。

 

号泣したオープニング

EP2のオープニングもめちゃくちゃに泣いてしまったのですが、EP3のオープニングアクトもめちゃくちゃに良くて冒頭からべそべそに泣いてしまいました。

毎回、オープニングではその章のあらすじという程ではないけど、印象的なシーンやその章でのキャラクターの関係性などを表していてとても好きだったのですが、3では1、2に比べて幻想側、魔女側の人間が少しずつ増えていきます。

オープニングについてはまじで語り尽くしたい場所が毎秒あるので、一旦箇条書きで良かった所を。

 

・冒頭の次女一家、上手側に次女一家は捌けるけど下手側にはセーラー服の絵羽がいてはっと振り返る。EP3の象徴的なシーンでした。

・1番サビの回転板の上のメンバーが現実と幻想みたいな組み合わせで良かった。源次とロノウェ、熊沢とワルギリア、絵羽とセーラー絵羽。それを取り囲む七姉妹達。EP2での七姉妹はどちらかというとゲスト扱い?というか、全員揃い踏みする事はなかったけど今回からは7人全員揃っていて圧巻でした。

・2番のAメロからBメロにかけてのところ。第一の晩以降に生き残っていた親達…蔵臼、絵羽、留弗夫、楼座の4人がウィンチェスター銃を構えてセンターでポーズを取る一瞬のシーンが本当に本当に本当に本当にかっこよかった。3のOPで一番好きなカットかもしれない。あのポーズの所のブロマイドが欲しい。

・Bメロのスポットライトが順序で当たるシーン、回転板のセンターにいる南條先生とその背後に怪しく潜むセーラー絵羽。ここもめっっっっちゃ好き…最後の印象的な晩を表している…!

・2番のサビ前で音楽が止まるところ。ここは毎回音楽が止まって何かしらあるけど、今回は秀吉と絵羽にスポットが当たった。高台にいるセーラー絵羽、その下に秀吉、手前側に絵羽がいて、秀吉が絵羽に向かって手を伸ばす。これは3日目くらいに気付いたんですけど、音楽がない静かなその瞬間に秀吉の口が「絵羽」と口パクで動いていて号泣。

・↑からの流れで2番サビ、秀吉が舞台奥へと消えていって回転板で泣き崩れる絵羽とそれを見下ろす戦人。そこから戦人とベアトがようやく対峙するけど、ベアトは物言いたげな憂いた顔をして人差し指で戦人の胸のところを優しく指す…後からの事を考えるととにかくベアトの切なさが際立つシーン。

・落ちサビ?最後は新旧ベアトと戦人絵羽が対峙して、タイトルばーーーん。

 

毎秒EP3の魅力しか詰まってない!!!!!!!!

またオープニング映像だけYoutubeに上がったりするのでしょうか。オープニングだけでも本当何回も見直したいくらい好きなのでよろしくお願いしますまじで。

 

ふとここで、シエスタ姉妹の姿がない事に気付く。

前述の通り、EP2では煉獄の七姉妹は全員出演しておらず、会話シーンや印象的なシーンがある子だけButterflyの方が扮していてアンサンブル的な出演だった。シエスタ姉妹、ちゃんと来てくれる…?大丈夫…?という不安と、この最高過ぎるOPにシエスタ姉妹もいてくれたらな…という少しの寂しさを感じたりしていました。EP4のOPには出てくれますように…いやでもさすがに無理かな…兼役してるし…ちょっと泣きそう。

 

最前列で見る最高の推し

本編についても1シーンずつ語りたい所はあるのですが、一旦この記事は現地で観劇できたならではの話に重点を置きます。

杞憂を余所に、第二幕からシエスタ姉妹は登場してくれました。

 

シ エ ス タ 4 1 0 が 本 物 過 ぎ る

 

え、夢?

シエスタ410は上手側にいる場面が多く、とんでもない至近距離で生きて動いている本物の推しを洪水のように浴び続ける事になりました。

 

アニメやCS版では喜多村英梨さんが演じておられるシエスタ410、独特の語尾や癖のある話し方がとても好きだったのですが、声がまずキタエリさんに凄く似ていて違和感なくすっと410の台詞が入って来る。

そして「にぇ」という語尾、「にひっ」という笑い方、少し斜に構えた話し方、全てがアニメやCSで見て来た410そのものでした。

 

そして何より、ビジュアルの良さもさる事ながら、表情、仕草、動き、どれも、どれも本当に解釈一致の極み………!!!!

 

前述の通りEP3時点ではどこか得体が知れず強敵感がかなり強いキャラで、生身の人間を思い通りに殺せるという少し見下したような余裕のある態度を持ったシエスタ410。

相方である45と向かい合って弓を構える強敵としての姿もとても勇ましかったのですが、台詞がない場面でもメインのスポットライトの外側で、45と戯れていたり、ウサギのように少し跳ねながら歩いていたりと、10年以上も前の推しの解像度が令和になってこんなにも深まるとは思っておらず。戦人とエヴァトの激しい攻防の間もずっと410に目が釘付けでした。

 

410の可愛かったシーン

・45が410に何か耳打ちをして、それに同じく耳打ちで返す410。ウサギの耳は頭の上にあるので、話を聞く方は屈んでうさ耳を差し出している。可愛過ぎる。

・↑の耳打ちシーン、3日目の下手側では口パクの動きが見えたんだけど、残念ながら読唇術に長けていない私は何と言ってるか全くわからず…何て言ってたかお分かりの方は @coco_satonari までご一報下さいお願いします…

・何かのシーンで捌ける時に、45の両腕を掴んで少し引っ張ってからそのまま片手を繋いだままトコトコと一緒に走って去っていく410。可愛い事この上ない。

・推理合戦中に常にサイドに控えていたシエスタ姉妹、常に可愛さが天元突破している。

・絵羽が苛立ちながら「つまんなぁい」と吐き捨てるシーンで、410は飄々とした表情のままだったけどその隣で身をすくめて小さく敬礼する45。可愛いの権化。

・いやなんかもう毎秒可愛い。

 

ちなみに、シエスタ410の役はAtmosphereに名を連ねていた吉田園子さん。

七姉妹ではマモン役、他に若い頃の絵羽の役を担当されていました。

45より少し背が高く、不敵な笑い方も声も仕草も表情も、というか衣装込みのシルエットまで完全にシエスタ410を再現してくださって本当に本当に本当にありがとうございます…

大好きな大好きな推しを貴方様が演じてくださって本当に良かった。

 

マモンの兼役をされているので、EP4でももし同じ配役であれば色々と大変かとは思うのですがまた貴方様の410が観たいです…どうか…

 

 

Xより引用させて頂きました。

ま じ で 可 愛 す ぎ ん ???

 

Xにアップしたやつ。語りたいところまだ410億個くらいある。

 

初日の終演後挨拶

初日という事で挨拶は戦人役の川隅さんから。

私達の応援と黄金の力で成り立ってます、どうか何卒!という旨の挨拶をしていらっしゃって思わず笑ってしまったんだけども、本当に冗談ではない部分もきっとあるんだろうな。

チケットを買って、足を運んで観に行って、そうしないと「演劇」は成り立たない。

役者さんのお稽古中には給料が発生しないという話を聞いた事があるけれど(あまり演劇畑に詳しくないので間違いあったらすみません)、そこまでして綿密な稽古と準備を重ねて来て最高の舞台を見せてくれるのは本当にありがたい事だと思います。

そして何より、「うみねこのなく頃に」という作品は終わってから長い期間が経っている、言い方は良くないですが全く「旬」ではない作品です。それでも尚、こうして高い熱量を持って全力で取り組んでくれるのは、本当に演劇が好きで、うみねこという作品のことも愛してくれているからこそなんだろうな、というのがひしひしと伝わって来ます。

実際に今回は、EP2を観てあまりにも良かったためにうみねこで知り合った昔からの友人を初めて誘ってみてとても良かったと喜んでくれていたので、舞台としての作品の良さが確実に伝わり、広がっていくものだと確信しています。かつてうみねこを愛してくれていた人達にどんどん広げていってEP8まで見届けたいという気持ちが一層強まった挨拶でした。

 

2月23日マチネ

あまりにも高い完成度に呆然とし席番抽選を見逃した初日を終えて帰宅し、

 

っっっはーーーーーーーー…………………………………………………………

あの

あの…………

あ゜ぁあああぁあ

たすけて

 

脳死ツイートしながら眠り、余韻の抜けないまま2日目マチネへ。

初日は1人で参戦しましたが2日目はうみねこ時代からの友人(2日目初見)と合流したのですがネタバレ絶対したくないので開演前は当たり障りのない会話で過ごしつつ。

 

2日目の席は、3列目のど真ん中。

初日上手側だと観れなかったいろんなシーンを中央から見ると、こんな事があったの!?という新鮮な驚きがたくさんあって良かったです。

 

初日に特に悔しかったのが、セーラーエヴァがドレスエヴァに早替わりする継承のシーン。

ちょうど、上手側にベアトリーチェ様が立っていらっしゃって重なって見えなかったんですよね。

中央席から見る早着替えはとにかく驚きで、4日目に観たら仕組みはだいぶわかってきたんですけど、新鮮な気持ちで見るととにかく魔法にしか見えないくらい見事な変身でした。

 

それと、エヴァトがいて名前のなくなったベアトリーチェが、「妾にも何か可愛い名前を」とねだるシーン。

下手側で、ロノウェが新しい命名を書いた紙を広げるけどそれをベアトがひったくってグシャグシャにして床に叩きつけていて笑いました。

初日は遠くて見えなくて、客席から笑いが起こってたので「何!?」となっていましたが、2日目マチネは「マカロンちゃん」でした。ふざけすぎてて可愛い。

 

日替わり要素で言えば、郷田さんが客席内を歌いながら見回りするシーンですかね。

連日聞き逃してしまって何の歌かよくわからなかったのが申し訳ないんですけど、Xにて郷田役の小磯さんがセトリをアップして下さっていました。

 

 

よく考えたら

郷 田 の セ ト リ っ て 何 ?(笑)

 

それと初日、2日目いずれも思っていたんですけど、郷田さんが鼻歌を歌って見回り→ベアトリーチェ肖像画に向かって拝むシーン。

拝み方の作法がめちゃくちゃで神も仏も魔女も信仰していないけれど周りの空気を読み郷に入っては郷に従う(郷田さんだけに)事のできる、よく言えば空気が読める、悪く言えば少しずる賢い郷田さんの人となりがわかる良いシーンですよね。

そして、コミカルに十字を切ったり柏手を打ったり土下座したりして、客席からくすっと笑いが溢れる。…のと同時に、煉獄の七姉妹のくすくす声が辺りに響き渡って、空耳か…と思うも虚しく七杭の犠牲になってしまうという一連の流れに、後からぞくっとしてしまいました。

 

郷田が空耳だと疑った「人ならざるもの」の笑い声の演出に、観客が見事に取り込まれているのではないか…!?と、もしそれが意図されているのであればあまりにも凄過ぎる体験でした。これは本当に、アニメでも漫画でも体験できない、舞台ならではの演出ですね。偶然だったとしても凄い。

 

そして、正面から見ているとパネルを使った場面転換にとにかく違和感がなく、その表現にも感服いたしました。

 

その日は一緒に行った友達が遠征組だったので家に泊まって貰って、プレイ途中だったSwitch版うみねこ咲をひたすら流しながら感想言い合ったりしてとても充実した2日目でした。

終演後の挨拶

2日目マチネはワルギリア役の仲谷明香さん。

挨拶の最初に「あの、目を開けさせて頂いてもよろしいでしょうか…」と控えめに言って笑いを起こした後、「ああ、やっと皆さんのお顔が見れました」と言って下さった仲谷さん。

二次元ではちょくちょくいる、いわゆる「糸目キャラ」というか終始目と閉じているキャラクターでしたが、演劇中、本当にずっと目を伏せたまま芝居をしていらっしゃって、本当にワルギリアが具現化したような方でした。

初日には角度的にあまり見えていなかったのですが、「ここにサインを」と初めて開眼して戦人に迫るシーンも2日目はよく見えて、原作プレイしていた時の衝撃がありありと蘇りました。

 

2月24日マチネ

4日間のうち何故かここだけ晴れた3日目。

その日同行した別の友達が晴れ女だったので多分晴れてくれたのかもしれません。

 

3日目は3列目の下手側で、初日とも2日目とも違う光景が見れるだろうなとワクワクしていましたが、そんな「ワクワク」レベルでは済まないとんでもない光景が。

 

カーテンコール後のラスト、縁寿が高台で「シーユーアゲイン、ハバナイスデイ」と言い残した後

 

飛 び 降 り た

 

え?え?え???と、終幕アナウンスが聞こえる中でずっと混乱していた私。

何故なら、初日と2日目マチネでは縁寿は飛び降りずにそのまま幕が降りていたから。

前日までは、ああ、縁寿が出て来てくれて嬉しいな、ビックリだな、上演が決定しているEP4への期待が高まるな〜…と感極まっていたのですが、公演折り返しになってさらに新しい演出によるサプライズをしてくれるの…!?とめちゃくちゃに驚きました。

 

3メートル近い台から飛び降りるのに、さまざまな準備があるだろうし演者さんもとても勇気がいる事だと思います。それを経て、連日通っている観劇の魔女に対して新しい驚きと感動を与えてくれる制作陣への感謝の気持ちがひとしおでした。

 

余談。

飛び降りると言えば、オープニング前の船から降りるシーンでセーラー絵羽が階段の上から後ろ向きに落ちていくシーン。あそこも初日に上手から観てぞくっとしました。原作や他メディアミックスにはない、不気味で綺麗なシーンでしたね。

 

最初にラストの事を語ってしまいましたが、下手側からだと昨日までとはまた違った場面が多く見えて楽しかったです。

 

下手側から見て印象に残っているシーンは

・日替わりのロノウェ命名シーン。3日目マチネは「ベアえもん」でした。

・ベアえもんと書かれた紙をぐしゃぐしゃにして床に叩きつけられた後、ロノウェが膝から崩れ落ちて紙を見るシーン。お茶目過ぎて可愛い。

・ロノウェのお辞儀、まじで美しい。

・戦人に初めましてするロノウェ、思ってたよりも顔が近い。

・魔女の継承式→メタ世界へと切り替わるロノウェのターンが見れた。美しい。切り替わりターンを戦人以外がやる事あまりないから貴重では?

・結果、いつの間にかロノウェをめちゃくちゃ好きになってしまった。

 

・楼座さんの死亡シーン、口の所からちゃんと柵が突き抜けてて怖かった…

・碑文推理のターンで霧江さんをめちゃくちゃ堪能できた

・南條先生の「病弱の孫がおる!」の所をめっちゃ目の前で堪能できた

・ワルギリアさんまじでずっとちゃんと目閉じててすごい

・黄金郷のシーンでラブラブなカノジェシを見て膝から崩れ落ちる蔵臼、下手方面を向いていたんだけど顎がガクガクしてあばばばばば…ってなっててめちゃくちゃ笑った

 

3日目にして新たなサプライズ演出があり感動しながら、この日も友達とご飯やお茶などして延々と感想を語り合って帰路へ。

うみねこ原作をやっていた当時も、こうやって新しい章をプレイした後に友達とああだこうだとずっと語り合って、みんなでファンアートとか描いて見せあって、本当に楽しかったあの日々をまた同じ友達とリバイバルできているのが本当に幸せに感じました。

ベアトリーチェが戦人と望んでいた、ミステリーについて語らい合う、っていうのはこういうのだったんだろうな…と切なくもなりつつ。明日はいよいよ千秋楽!

 

終演後の挨拶

3日目マチネは朱志香役の青木陽菜さん。

青木さんはEP2に大活躍されていて今回は出番は多くはなかったですが、嘉音とのシーンは本当に本当に泣けました。

初日、2日目に満席を迎えて「満席の拍手が本当に嬉しい、好き」とおっしゃっていた所を川隅さんに茶化されたりしていて(満席じゃない拍手じゃダメなのか〜?みたいな)、戦人と朱志香そのままの可愛いやりとりではありましたが、やっぱり演者の皆さんへの感謝の気持ちとして満席の拍手をお返ししたいと強く思いました。私1人で満席にすることは勿論できませんが、うみステの良さをもっとたくさんの人に知って欲しい…

青木さんが「大好きな六軒島のみんなと、そして大好きな嘉音くんと」と言ってくれた所で、うわ〜〜〜〜〜〜〜〜って語彙力がなくなりました。

 

2月25日ソワレ、感動の千秋楽

もう終わっちゃうんだな…寂しいな…とぼんやり昼前に目を覚ます。

今日は友達と会う予定もなく一人参戦で時間に融通が効くし、出発前にファンレターいっぱい書いていこう…!と密かに思ってたんですけど、最終日なので公演時間がいつもより早い事にギリギリで気付いてしまい、結局バタバタと出掛けてしまう羽目に。

 

ファンレターを書く、という経験がかなり乏しいので尻込みしてしまうんですけど、キャストさん達がXでお手紙ありがとうございますとポストしていらっしゃるのを見るとやっぱり書いておけば良かったなと後悔気味。

少しでも何かしらの励みになるような応援ができるのなら、EP4ではちゃんとファンレターを持っていってみようと思います。それ以外にも宛先があるなら調べてみようかな。

 

千秋楽は3列目、初日と同じで上手側からの観劇になりました。

右側ブロックの通路側だったので、かなり見やすい席でまたシエスタ410ちゃんをたくさん拝めたのが本当に幸せでした。

余談ですがEP2の際も幸運なことに2日とも3列目で観劇していたのですが、どっちも下手側の席だったんですよね。今回は、上手、中央、下手のいずれからも現地で観ることができたのは幸運なことこの上なかったと思います。

映画でも舞台でも「同じ演目に何度も通う」という経験をあまりしたことがなかったので(せいぜいライブのDAY1DAY2とかそのくらい)、こと演劇においては何度も観劇する楽しみというのがこれほどの感動をくれるのかと体感した4日間になりました。財布にはかなりの痛手でしたが…笑

EP4も、できる限りでたくさん通えるように仕事など頑張っていこうと強く思いました。

 

演者さん達の熱量もとても高く、最高にかっこよすぎるオープニングを観ながら「ああ、今日でもう終わってしまうんだな…」という気持ちが高まり過ぎて序盤からずっと涙が溢れてばかりでした。厚手のハンカチ持っていってて良かった。

 

本編の推理合戦中、ふと大きな違和感。

 

6人の死体による連鎖密室について議論するシーン。

「5人が被害者、1人が犯人だった場合には…」という戦人の口頭の説明に合わせて補足するように、実際こういう事件だったんじゃないか?と死体役の方達が立ち回るシーンに1人足りない。

 

嘉 音 く ん が い な い

 

昨日までは嘉音くんも含めた6人が説明役となり、犯人役の紗音が5人の肩を叩いて回って(殺したことの比喩)、最後に密室に閉じこもって自害する、というシーンだったはず。

戦人の口頭でも「5人が被害者」と言っているのに、そこで手を挙げているのは4人でした。

 

昨日まではなかっただけに、もしかして舞台裏で何かトラブルがあったのか、嘉音くん役の方に怪我でもあったんじゃないのか、これがShow must go onってやつなのか…?とか色々と心配して考えてしまったけど、その後のシーンでは嘉音くんは普通に登場。

あの違和感は何だったんだろう、とずっと引っ掛かっていたんですけど、終演後にXで回ってきたポスト「もうこれ『真相』じゃん」というのを見て、呻く。

 

ここは真相に触れる部分なので仔細には語らないけど、「嘉音くんが」あえて「いない」というのは、実はかなり重要な真相に触れた演出だったの…!??!?と度肝を抜かれました。

 

意図してあの場面に嘉音くんが出てこなかったのだとしたら、マサミ・ベアトリーチェまじでとんでもねえな!?!?!?

3日目にも大きなサプライズがあったのに、最終日にまでこんな大きな爆弾を仕掛けてくるのかと(爆弾…うっ)、最後の最後まで驚きと感動が詰め込まれていました。

 

日替わり要素なども色々とありましたが(ロノウェ「峯ベア子」)、厚手のハンカチをしっかりめに涙で濡らしながら物語の終幕を見守りました。

最終日にはカーテンコール撮影会がなく、霧江さんに「そうよね?」と銃を向けていただける特大ファンサービスも受けられなくなったことに一抹の寂しさを覚える暇もなく、割れるようなスタンディングオベーションの中舞台に戻ってきたのは何とベアトリーチェ様と縁寿の二人。

ベアトが縁寿に「皆を呼び戻してくれ」と振ると、縁寿が

 

 

「みんな、帰って来て…!」

 

 

号 泣 。

 

そんなこというの、あまりにもずるくない…???

立ち上がって拍手しながらべそべそに泣き崩れそうになりました。

これ言わせようと決めたの誰???ねえ??????

 

みんなが戻ってくるのと入れ替わりに縁寿は舞台袖へと捌けていってしまい、すれ違う戦人と縁寿にまた号泣しながら、本当に最後のカーテンコール。

 

川隅さんが、

「あの頃うみねこが大好きだったご友人や知人の方達にも勧めて欲しい」

と話されていて、本当にそうしていきたいなと強く思ったすぐ後に

「お前達の幸せを何よりも願ってる」

的なことを仰って、何度目かわからない涙腺の大決壊が起きました。

 

EP2やEP3EVEの、本編ではない所でもちょくちょく、いろんな演者さんが先のエピソードの小ネタを挟んでくれていたりしました。

霧江役の矢澤さんが「(EP3に向けて)走り込みをしてスピードを上げたい」みたいに仰っていたり、

川隅さんが何度も「縁寿に会いたい」と言って下さったり、

EVEでは人狼ゲームの探偵役に「ウィル」という名前を使って下さったり。

 

EP8のことまで長く見据えて、それでも役を演じたいと仰ってくださる演者の方々に感謝の気持ちが止まりません。

EP8まで見たいのはファンである私たちも勿論そうなのですが、大変なこともたくさんあるであろう演者さん達が先を長く見据えてくれているのは、とても嬉しいことです。

 

Xでたくさんアップして頂いているオフショでも感じ取れます。

EP3では特に絡みのない人たちが、後のEPを知っていればわかる組み合わせやコンビでたくさんのお写真を撮ってくれている。

縁寿とマモンのツーショット、留弗夫一家のショット、他にもたくさん。

 

愛かぁ……勝てねぇなぁ………

 

愛しか視えない

少し暗い話をしてしまい恐縮ですが、今年に入ってからのニュースの1つで「原作がある作品のメディアミックス化」について深く考えさせられる悲しい出来事がありました。

当該作品の原作が好きな読者のうちの一人だった自分は悲しみに明け暮れ、二度と読めなくなってしまったその作品の続きを今でも強く惜しんでいます。

 

原作のある作品を別の媒体で展開するというビジネス体系は様々な形で大規模な市場となっていて、「この作品を実写化したらお金になる、稼げる」という思惑は少なからずあると思うのです。

 

言葉を選ばずにいうと、うみねこの舞台はコスパやタイパという現代的な尺で見てしまうと、非常に燃費が悪いのではないか。

数多くの衣装、キャストさんやスタッフさん、大道具や小道具、長い台詞を覚えるための演者さん達の膨大な時間、複雑な演出を仕上げるための練習時間、たくさんの打ち合わせ、原作チームや他メディア制作チームとの擦り合わせ、その他、演劇については全くのど素人な自分が思いつく限りでもこれだけあるので、本当はもっとあるのではないかと思います。

 

コスパやタイパ、無駄のなさや効率を求められがちな昨今、これだけの手間と熱量を惜しみなく捧げて仕上げて下さったこの舞台は、演者の方々が度々口にする通りまさに「命を削って」作り上げられたものだと強く体感致しました。

そこまでして仕上げて頂いて、こちら側へ届いた数えきれないほどの感動が確かにあります。六軒島に通ったこの4日間、私は生涯忘れることはないと心から思います。

 

関わって下さった全ての方へ、心から感謝。

本当に本当にありがとうございました。

これからも、EP8のカーテンコールを観るまでずっと応援し続けていきます。

勿論、EP4も絶対絶対見に行きます。叶うならシエスタ姉妹のグッズもお願いしますまじで

 

 

ガチ蛇足

一言に感動という言葉だけでは片付けられない様々な感情に浸りながら帰りの電車に乗っていたら、人身事故による長時間運転見合わせに遭遇し電車の中で1時間近く立ち往生してしまうというハプニングがありました。余韻が台無しだよ!!!!!!

旦那さんに車で迎えに来てもらって事なきを得たのですが(旦那さんにはまじで感謝…)、これが行きの電車だったらと思うとゾッとするな…そういう不可抗力の事故で千秋楽見れなかったってなったら多分一生泣いてた…

 

演者さん達やスタッフさん達におかれましては、事故やお怪我などもなく無事に全員で完走して下さったことに感謝しております。いい話風で締めようとするな。